1960⇒1969

2012年11月アーカイブ

悪魔の花嫁

1877659442_199.jpgハマーのオカルト映画「悪魔の花嫁(1968)」は、デニス・ウィートリーの小説の映画化作品。


クリストファー・リーはウィートリーとは旧知の仲で、リーの後押しもあって本作は映画化された。脚本にはリチャード・マシスンがあたっている。

リーの談によると、彼が最も気に入っているハマー・ホラーの一本だという。

悪の首領モカタには、当初ゲルト・フレーベが予定されていた。

ド・リシュリュー公爵率いる5人の白魔術士のコミュニティが、モカタを教祖とした黒魔術のカルト教団と闘う物語だ。

1877659442_179.jpg宗教がからんでくることだし、日本で馴染みのない文化的誤差のためか、どうも日本では紹介されにくい作品である。

が、人物相関が東映の戦隊物とまるっきり同じなので、そこに気付くとすんなり物語に入れる。少なくとも私は。

原作では登場人物に細かな設定があるのだが、映画ではそこのところをすっ飛ばして、いきなり「大変なことが起きている!」「何、あいつが!?」と始まり、そのまま対決になだれ込んでしまうので、少々わかりづらい。

描かれていることは「悪の組織との最終決戦」で、黒魔術の首領・モカタは、黒い悪魔、骸骨騎士、大蜘蛛、といった"もののけ"を駆使して白魔術団に闘いを挑み、その黒幕である「悪魔」も、実体として登場する。

つまり、たくさんの怪人が登場し、総統もお出ましになり、組織が壊滅に追いやられる、という、戦隊物の最終回だけを、そのままやっているのだ。

いきなり最終回、である。

人物設定は、というと・・・

リシュリュー卿:熱血漢のリーダー。格の高い白魔術の使い手。=アカレンジャー
リチャード:冷静沈着。=アオレンジャー
レックス:力仕事担当=キレンジャー
マリー:紅一点のおばちゃん。リチャードの妻で、娘がいる。この人の呪文は爆弾級である。=モモレンジャー
サイモン:未熟な若者。こいつが黒魔術に手を染めたことが事件の発端となる。=ミドレンジャー。

まあ、この解釈はこじつけといえばこじつけなのだが、あながち間違ってもないと思うし、ここのところに気付けば、この作品も日本で少しばかり評価が高くなるかもしれない。