血の唇今年 ジョニーデップ主演で公開された吸血鬼映画「ダークシャドウ」のオリジナル映画。

そのもとはアメリカABCテレビで5年に渡って放映された「House of Dark Shadows」というソープ・オペラ(昼ドラ)である。もともとは恋愛ドラマであったが、番組のテコ入れで吸血鬼バーナバズ・コリンズを登場させたところ、これが好評を呼んだという。

で、このテレビドラマに関して詳しい人がいるのか?というと、これは日本では紹介されてないので、おそらく国内でまともに観た人は皆無で、それ以前に1200回を超えるシリーズなので、アメリカでも全部観た人はいないだろう、と去る人から聞いた。

物語は・・・
名門コリンズ家の初代バーナバズ・コリンズが200年の眠りから吸血鬼として復活。遠い親戚と偽って、一家に潜り込み、家人を牙にかけたりするが、なぜかモテモテで、吸血鬼にされた女と、吸血鬼から人間にする治療を施す女医師と、バーナバズが牙にかけようとしている女との間でバーナバズをめぐって、「なんであんな女がいいのよ!キー!」みたいな下世話な嫉妬がらみの話が続く中、女性陣に無視されてる男達がバーナバズに留めを刺そうとする・・・

というなんだかよくわからない物語を、凡庸の誉れ高いダン・カーティス監督の演出で、この上なく退屈な作品に仕上がっている。

構えて観ると、疲れるばっかりで続かないが、夕食を喰った後に横になって、屁をこきながらボンヤリ観ていると、なんとなーく最後まで観ることができてしまう作品。

このバーナバズ・コリンズは何がしたいか、というと、どうも「人として普通の生活を送りたい」ちゅーことらしい。彼は、なんとか社会と上手くやって行こう、という志はあるんだけれども、正体が露見して周りが騒ぎだし、言うに事欠いて警察まで吸血鬼退治に乗り出してしまうので、引っ込みがつかなくなり、まあ、「映画に出てくる吸血鬼」みたいなことをせざるを得ない状況になってしまう、という・・・こんなところでいいのかしら?

20年ぶりくらいの再見だったが、初見の時と同じく、なんだかよくわからなかった。

ちなみに、この作品には続編があって、そのブルーレイも買っちまったのだけど、どうしようかな、これ?