怪獣を作るのは実に久しぶりで、『和製キングコング』というのも「何故、今までこれに気が付かなかったのだろう!」と我ながらに驚いております。制作が『キングコング 髑髏島の巨神』の公開に被ったのは便乗なのかもしれませんが、そこは斜め上に投げて後頭部を狙う私のこと、まあ、皆さん笑ってください。
映画『和製キングコング』(1933)はRKOの『キング・コング』(1933)のヒットに当て込んで作られたパロディ映画で『キング・コング』の公開からわずか2週間後の公開だったそうです。喜劇の名匠にして早撮り多作の名人・斎藤寅次郎 監督の手腕が光ります。ただこの作品は現在フィルムが現存しないってことで内容の詳細は闇の中。特撮映画ではないようです。
奇しくも今回の造形作品は、古巣の「怪獣無法地帯」でのモンスター・ギャラリーシリーズのパロディ的な仕上がりになりました。ラフな作りといえばラフなんですけど、元ネタが割とラフなのでまあいい塩梅かと。手に持っている女性は元ネタも出来の悪い人形みたいなので、そのつもりで作りました。まあ・・・あらゆる意味で昭和の造型ですよねえ・・・自分で言うか。form_bottun