秘境探険の最近のブログ記事

 怪奇映画の老舗ユニバーサル製作の、アマゾンの奥地で太古から生息する
半魚人と遭遇する秘境冒険物。creature.jpg

 商売気の強い研究所所長に小林 修。研究熱心でまじめな学者に家弓家正。ヒロインに北浜晴子。

 この配役が意外で、小林 修も押しの強い役は多いのだが、キャスト表だけで見れば、そう言う役は、どちらかと言えば家弓家正だろうと思うようなキャスティング。北浜晴子も『奥様は魔女』のサマンサ役がお馴染みとは言え、いかにもヒロインと言う可憐な声ではないから、これも意外なキャスティングと言える。

 ところで、今ではこの映画の読みは『だいあまぞんの「はんぎょじん」』と言う読みで通っているようだが、吹替えでもはっきりと「はんぎょにん」と言っているのでこちらの方が正しい。

『燃える洞窟』THE VENGEANCE OF SHE

 『炎の女』の続編だが、ハガードの書いた続編、『女王の復活』の映画化ではないようだ。
吹替的にもキャストは引き継がれず、ジョン・リチャードソンは前作の
広川太V_O_S.jpg一郎から中田浩二に。
今回の役では前作のような朗らかで純粋な面はなく、重く沈んだ役柄になっているので、まあこのキャストでも良いか、とも思う。
 精神医の声が小林 修だと、話の主人公がクーマに残されたキリクラテスではなく、こいつだなと分かる辺りはご愛敬か。

 それと今回の吹替えだが、前作では「エクラテス」と言っていた名前がオリジナル通り「キリクラテス」になっている。こうして聞いていると「キリクラテス」よりも「エクラテス」の方が耳にすんなりと入ってくるし、続編なのだから、その辺りは気を使って欲しかった。

『炎の女』SHE

 H・R・ハガードの冒険小説「洞窟の女王」のハマーによる映画化作品で
スケール感があり、幻想的で伝奇的な雰囲気がよく出ている。

 吹替えの方は、オリジナルと見比べると、それぞれのキャラクターが、よりコミカルに
なっており、ursla.jpg青野 武などはやりすぎとも言えるほど。どこか『モンティ・パイソン』が
入っているような、そんな感じですかな。でも、まあ、それも愛嬌と言うものか。
 広川リチャードソンは典型的な2枚目だし、久松カッシングも良い感じではまっている。
ロゼンダ・モンテロ(ウステイン)本人の声は、松島みのりよりもハスキーな声で、
なかなか魅力的なのだが、吹替えによって可愛らしさの方が強調されている。見た目には
合っているので、オリジナルとは違う魅力を楽しむ事が出来る。

 ところで、この映画の吹替え版の訳だが、レオが、その生まれ変わりとされている
古代の神官の名前、オリジナルでは「カリクラティス」と言っているが、吹替えでは
「エクラテス」になっている。
『吸血鬼ドラキュラ』の「ホルムウッド」が吹替えでは「ホムウッド」となって
いる事と同様で、その方が日本語の台詞として喋りやすいと言う事もあるのだろうか?