1940⇒1949

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ユニバーサルのシリーズ第4作目。
前作で硫黄孔に落とされたモンスターであったが、ほとんど無傷で生きていた。

モンスターが雷鳴とどろく荒野を、落雷を求めてうろつく場面がある。ついにモンスターに落雷し、それによってエネルギーが逐電される。この時のイゴールの「お前の父親はフランケンシュタイン!、母親は雷だ!」という台詞は実に印象的だ。ところで、このモンスター、「フランケンシュタインの花嫁」では、食料と酒を求めて森をさまよう様子が見られるので、栄養の摂取は人間と変わらないものだったのだが、本作よりエネルギー源が明確に「電気」となった。

モンスター役がボリス・カーロフからロン・チャニー.Jrに交代した。ロン・チャニー.Jrは出世作となる「狼男の殺人(1941)」の撮影中に、本作にキャスティングされたのだそうだ。

チャニーは重厚で時間のかかるメイクにかなりストレスを感じていたそうで、メイクアップ師のジャック・P・ピアースとも反りが合わなかったと伝えられている。

脚本家エリック・テイラーの書いた初稿はあまりにも暗かったために検討が重ねられた。初稿では前作の主役ウォルフが登場し、イゴールと、せむしのテオドールが登場することになっていた。イゴールは、モンスターや、自らと同じく、社会からつまはじきにされた境遇のフリークス達を従えて暴動を計画する、という設定だったという。
最終的にはエリック・テイラーの脚本の骨子を残しつつ、ベテラン脚本家のスコット・ダーリングが大幅な変更を施した。

ボリス・カーロフは、この時すでに舞台劇「毒薬と老嬢」などのヒットに恵まれ、舞台活動に移行しており、映画への興味は失せていたという。

「魔人ドラキュラ(1931)」で、レンフィールドを演じたドワイト・フライが村人の一人として出演しているが、厳密にいうと彼は本作では2役である。もう一つは回想シーンで流用されている初作のフリッツである。