THE SCARS OF DRACULA

【スタッフ】
監督:ロイ・ウォード・ベイカー
脚本:ジョン・エルダー
撮影:モーリー・グラント
美術監督:スコット・マッグレガー
音楽:ジェームズ・バーナード
製作:アイダ・ヤング

【キャスト】
クリストファー・リー(ドラキュラ伯爵)
デニス・ウォーターマン(サイモン)
ジェニー・ハンレー(サラ・フラムゼン)
クリストファー・マシューズ (ポール)
パトリック・トルートン(クローヴ)
マイケル・リッパー(宿屋のオヤジ) 


 広げられたマントの上に土塊があり、飛んで来た蝙蝠が口から血を垂らしてドラキュラは復活。舞台をドラキュラ城に戻し、なおかつ前作からの続編であるかのように見せるための苦肉の策である。
 警察に追われて行方不明になった弟のポールを探す兄のサイモン(デニス・ウォーターマン)と恋人のサラ(ジェニー・ハンレイ)は、ドラキュラ城へ辿り着く。弟は既にドラキュラの犠牲となって死んでおり、今度はサラが狙われる。
 ドラキュラの下僕クローブ(パトリック・トゥルートン)や神父(マイケル・グゥイン)なども絡み、城から脱出したり、また戻ったりと二転三転。クライマックスはサイモンとドラキュラの対決となる。サイモンが鉄柵の1本を槍のように投げつけるが、ドラキュラはそれを平然と引き抜く。木の杭でないと効果がないのだ。しかし、投げ返そうと頭上高く構えた時、落雷がドラキュラを直撃。ドラキュラは炎に包まれて城壁から落下していく。

やたらグロな残酷なシーンが多いために評価が分かれる作品だが、ドラキュラが壁を這うシーンや蝙蝠を自在に操る能力を発揮するなど見所も多い。

(石田 一)