『原子人間』『宇宙からの侵略生物』に次ぐ「クォーターマス(原語ではクェータマス)」シリーズの第3作目で
劇場未公開。
舞台はロンドン。地下鉄の工事現場で奇妙な物体が発見され、それが実は大昔に地球に飛来した火星人の宇宙船だったと言う事が判明し...と言うSFホラー。いかにも英国的な雰囲気が、妙にリアルさを醸し出している。
ジェームズ・ドナルド演じる科学者に家弓家正。こう言う知的な役も上手くはまる。アンドリュー・キア演じるクォーターマス教授(TV版では「クエイター」となっているが、原語では「クェータマス」)に早野寿郎。この人は『奥様は魔女』の、せこい上司役の印象が強いのだが、押しの強い頑固者の役をやっても違和感はない。以下、武藤礼子、大木民夫、富田耕生等々、適材適所で安心してストーリーを楽しめるのが嬉しい。
 邪教の呪いによって美女がおぞましい蛇女にされる、その見た目のギャップが
邪教の呪いによって美女がおぞましい蛇女にされる、その見た目のギャップが 一郎から中田浩二に。
一郎から中田浩二に。 青野 武などはやりすぎとも言えるほど。どこか『モンティ・パイソン』が
青野 武などはやりすぎとも言えるほど。どこか『モンティ・パイソン』が
 '70年の吹替えだから若く聞こえて当然なのだが、それでも「若い千葉耕市」と言うのは珍しいと、つい思ってしまう。カッシングの演技と相まって、より独りよがりで歪んだ狂気を感じさせる所がなかなかのもの。
'70年の吹替えだから若く聞こえて当然なのだが、それでも「若い千葉耕市」と言うのは珍しいと、つい思ってしまう。カッシングの演技と相まって、より独りよがりで歪んだ狂気を感じさせる所がなかなかのもの。 劇場未公開なのが惜しいほど、堂々とした貫禄のある伝奇的な歴史冒険物。
劇場未公開なのが惜しいほど、堂々とした貫禄のある伝奇的な歴史冒険物。 初放送時は2時間枠だが、ノーカット放送ではなく、同じNETで放送された『ショック』と言う'30年代~'40年代のユニバーサル・ホラーを1時間枠用にカットした番組で放送された『狼男の殺人』を更にカットしたものとの2本立て放送だった。豪華な2本立てとは言え、何とも勿体ない話である。
 初放送時は2時間枠だが、ノーカット放送ではなく、同じNETで放送された『ショック』と言う'30年代~'40年代のユニバーサル・ホラーを1時間枠用にカットした番組で放送された『狼男の殺人』を更にカットしたものとの2本立て放送だった。豪華な2本立てとは言え、何とも勿体ない話である。