「フランケンシュタイン(1931)」の続編で、物語に感激したバイロン卿がメアリー・シェリーを称賛するエピソードから始まり、メアリーの「この話には続きがあるの」という「マクラ」が差し込まれる。メアリーシェリーに扮しているのは、「花嫁」役のエルザ・ランチェスターである。ちなみに、そのくだりで大きな犬を二匹連れた女中が一瞬登場するが、これはミニー役のウーナ・オコナーだという。
初作と物語は繋がっているが、様々な変更点があり、つじつまが合わない点がいくつか。
・初作ではいなかったフランケンシュタイン家の女中ミニーの登場
・マリアの父親の名前がルドヴィックからハンスに変更されている。
・「フランケンシュタイン男爵」は初作ではヘンリーの父のことであったが、本作では父が存在せず、ヘンリー=男爵となっている。
等々。
モンスターは「全身に火傷を負っている」という設定で、時間の経過によって治癒していくようにメイクアップが施されている。
本作では、ボリス・カーロフの名は「KARLOFF」と苗字のみの表示となっている。「苗字で呼ばれる」というのはハリウッドにおける大スターの証であるという。「フランケンシュタイン・モンスター」は、単にホラー映画のキャラクターだけにとどまらず、アメリカ映画の象徴的な存在であったことが垣間見えるエピソードである。
1998年にアメリカ国立フィルム登録簿に登録されている。
2011年9月アーカイブ
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長年、「失われた映画」として知られていたが、プラハにある「チェコ・ナショナル・アーカイブ」で海外輸出版のプリントが発見された。しかし、このプリントはコンディションが非常に悪いものだった。(恐らく、オープニング、エンドクレジットがカットされ、その他、残酷シーンなどがカットされた物。)後年、本国公開の完全版が発見された。
ラルフ・リチャードソンの映画デビュー作である。
カーロフ、アーネスト・セシジャー、セドリック・ハードウィックと、フランケンシュタイン・レジェンドの役者達が勢ぞろいしている。ついでにいうと、ラルフ・リチャードソンも「真説フランケンシュタイン」に出演。英国を代表する名優も、本作においては小僧である。
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