1930⇒1939

フランケンシュタインの花嫁(1935)

"BRIDE OF FRANKENSTEIN"
アメリカ / ユニバーサル

[Staff]
制作:カール・レムリ.Jr
監督:ジェームス・ホエール
脚本:ウィリアム・ハールバット
原作:メアリー・W・シェリー
撮影:ジョン・J・メスカル
メイク:ジャック・P・ピアース
特撮:ジョン・P・フルトン、デヴィッド・ホーズリー
音楽:フランツ・ワックスマン
配給:ユニバーサル

[Cast]
怪物・・・ボリス・カーロフ
ヘンリー・フランケンシュタイン・・・コリン・クライヴ
エリザベス・・・ヴァレリー・ホブスン
プレトリアス博士・・・アーネストセシジャー
花嫁・・・エルザ・ランチェスター
ミニ―・・・ウナ・オコナー

[Story]
風車小屋で死んだと思われていた怪物は、地下水脈に落ちて生き延びていた。
それはすぐに巷に知れる事になり、再び山狩りによって捕獲され牢獄に繋がれた。しかし、すぐに怪力で牢獄を脱走し、村をパニックに陥れた末、逃走。
そして、森にすむ一人の盲目の老人と出逢った。
老人は目が見えない事と、日頃の孤独感から怪物を快く向かいいれた。怪物は初めて「人の優しさ」に触れる。老人は物知らぬ怪物に「良い事」と「悪い事」を教えるのであった。

一方、怪物との格闘で怪我を負ったフランケンシュタイン博士のもとに、プレトリアス博士がやってくる。
プレトリアスは怪物を作った男爵に「女性を作らないか?」と話を持ちかける。

[Text]

bride_of_frankenstein_01.jpg

「フランケンシュタイン(1931)」の続編で、物語に感激したバイロン卿がメアリー・シェリーを称賛するエピソードから始まり、メアリーの「この話には続きがあるの」という「マクラ」が差し込まれる。メアリーシェリーに扮しているのは、「花嫁」役のエルザ・ランチェスターである。ちなみに、そのくだりで大きな犬を二匹連れた女中が一瞬登場するが、これはミニー役のウーナ・オコナーだという。

初作と物語は繋がっているが、様々な変更点があり、つじつまが合わない点がいくつか。

・初作ではいなかったフランケンシュタイン家の女中ミニーの登場
・マリアの父親の名前がルドヴィックからハンスに変更されている。
・「フランケンシュタイン男爵」は初作ではヘンリーの父のことであったが、本作では父が存在せず、ヘンリー=男爵となっている。

等々。

モンスターは「全身に火傷を負っている」という設定で、時間の経過によって治癒していくようにメイクアップが施されている。

本作では、ボリス・カーロフの名は「KARLOFF」と苗字のみの表示となっている。「苗字で呼ばれる」というのはハリウッドにおける大スターの証であるという。「フランケンシュタイン・モンスター」は、単にホラー映画のキャラクターだけにとどまらず、アメリカ映画の象徴的な存在であったことが垣間見えるエピソードである。

1998年にアメリカ国立フィルム登録簿に登録されている。

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