1930⇒1939

悪魔の人形(1936)

"THE DEVIL DOLL"
アメリカ / MGM

[Staff]
制作:トッド・ブラウニング/E・J・マニックス
監督:トッド・ブラウニング
脚本:ギャレット・フォート/ガイ・エンドア/エリック・フォン・シュトロハイム
原作:エイブラハム・メリット
撮影:レオナルド・スミス
メイク:ロバート・J・シッファ
音楽:フランツ・ワックスマン

[Cast]
ラヴォン・・・ライオネル・バリモア
ロレイン・・・モーリン・オサリヴァン
トト・・・フランク・ロートン
マリータ・・・ラファエラ・オッティアーノ
クルヴェ・・・ロバート・クレイグ
ラヴォンの母・・・ルーシー・ビューモント
マルセル・・・ヘンリー・B・ワルサル
ラフナ・・・グレース・フォード
マタン・・・ペドロ・ド・コルドバ
ラダン・・・アーサー・ホール

[Story]
 かつての仲間に横領と殺人の罪を着せられて終身刑となったパリの元銀行総裁のラヴォンは17年の刑務所生活の末、務所仲間の科学者マルセルと共に脱獄。二人は警察の追跡を逃れてマルセルの家にたどり着いた。そこではマルセルの妻マリータが夫の研究を引き継ぎ、日々実験を行っていた。マルセルの研究とは食糧難を回避するために人間をはじめとした生物を縮小するものであったが、縮小する際に脳が破壊されてしまう問題のために実験は幾度となく失敗に終わっていた。マルセルの帰還によってその問題点は改善されるが、心臓を患っていたマルセルは実験途中で命を落としてしまう。そして奇しくも実験は成功した。  マリータはラヴォンの助力を得てパリに移住し、夫の遺志を継いで研究を続けることになった。ラヴォンは老婆マンダリップ婦人に変装し、マリータと共におもちゃ屋を経営して身を隠す。ラヴォンはマルセルの遺品である縮小人間を使って、自分を失墜させた3人の銀行家への復讐を企てる。

[Text]

 主演のライオネル・バリモアは俳優の名門バリモア家の長兄で、ジョン・バリモアを弟に、エセル・バリモアを妹に持つ。ドリュー・バリモアの大伯父にあたる。『グランド・ホテル』(1932)、『椿姫』(1936)、『我が家の楽園』(1938)、『素晴らしき哉、人生!』(1946)といった名作映画への出演が続く中で『古城の妖鬼』(1935)や本作のような怪奇テイストの作品にも幾多と顔を出した。

 本作はトッド・ブラウニングが無声映画時代に発表したロン・チャニー主演の『三人』(1925)のセルフ・リメイクである。自身の『London after Midnight』(1927)もまた『古城の妖鬼』(1935)としてセルフ・リメイクしている。

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