1960⇒1969

動物の最近のブログ記事

「猫が人間を襲ったら・・・」という動物パニック映画を連想させるキャッチフレーズだが、その内容は、余命いくばくもない女富豪の甥と、その情婦による財産横領計画のサスペンスである。?

この作品で猫は、「状況を俯瞰して監視している不思議な守役」としての奇妙な存在である。まことに不気味に描かれているが、正義の味方であった。?

ワイラー役は「真説フランケンシュタイン」のクリーチャーを演じたマイケル・サラザン。カシア役には、「ヘルハウス」のゲイル・ハニカットである。?

ハニカットの「美貌を武器にした悪女ぶり」はなかなかのもので見ているだけで楽しい。?
そしてサラザンの、ろくでなしの悪者然とした演技も、実は「財産と恵まれない弟のために奔走している正義漢」だった、というどんでん返しの良いスパイスになっている。?

監督は「エアポート'80」のデヴィッド・ローウェル・リッチ、脚本はジョセフ・ステファーノ。?

60年代最後の、アメリカ映画の埋もれた逸品である。