1960⇒1969

鬼婆(1964)


日本 / 近代映画協会

[Staff]
制作:絲屋寿雄、能登節雄、湊保
監督:新藤兼人
脚本:新藤兼人
撮影:黒田清巳
音楽:林光
配給:東宝

[Cast]
老婆・・・乙羽信子
嫁・・・吉村実子
ハチ・・・佐藤慶
ウシ・・・殿山泰司
鬼面の武士・・・宇野重吉

[Story]
 時は南北朝時代。葦の野原で「落武者狩り」をして日々を暮らす二人の女がいた。一人は老婆、もう一人は老婆の息子の嫁である。老婆の息子・キチは戦に取られていた。二人は落武者を狩ると、身ぐるみを剥がし、その武具や衣服をウシという名武器商人に売っていた。そしてその亡骸を大きな落とし穴に捨てていた。
 ある日、ハチという男が訪れる。ハチは老婆の息子のキチと共に戦に出ていたが、二人で戦場を脱走、その途中農家に忍び込み、百姓に襲われて命からがら逃げてきたという。そして、その時にキチは撲殺されたと。
 このことは老婆と嫁に衝撃を与えた。
 夫を亡くした嫁とハチは、すぐに逢引きを重ねるようになった。老婆は「働き手」を失う恐怖心から、二人を引き離そうとするが、上手くいかない。そんな時、老婆の前に般若の面を付けた武士が現れた。老婆はその武士を落とし穴に落として殺し、武具と面を奪った。老婆はその般若面を被り、嫁がハチの家に行かないように外で待ち伏せして嫁を脅した。 恐怖にかられた嫁が家に帰ると、自分を脅した面を被った老婆がいた。老婆の顔から、般若の面が取れなくなっていた。

[Text]

 北陸に伝わる「嫁おどし肉付きの面」の伝承をベースに、新藤兼人が脚本を書き下ろし、乙羽信子主演で監督。

 

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