
*---スタッフ---*/> [Staff]
制作:アンソニー・ネルソン・キース
監督:テレンス・フィッシャー
脚本:リチャード・マシスン
原作:デニス・ウィートリー
撮影:アーサー・グラント
メイク:エディー・ナイト(メイクアップ)/パトリシア・マクデアモット(ヘアメイク)/ロイ・アシュトン(特殊メイク)
特撮:マイケル・スタイバー・ハッチンス
音楽:ジェームス・バーナード
配給:ワーナー・パテ(英)/20世紀フォックス(米)
*---キャスト---*/> [Cast]
ド・リシュリュー公爵・・・クリストファー・リー
モカタ・・・チャールズ・グレイ
タニス・カーライル・・・ニケ・ナギリ
レックス・・・レオン・グリーン
サイモン・・・パトリック・マワー
伯爵夫人・・・グウェン・フラングコン・デヴィス
マリー・・・サラ・ローソン
リチャード・・・ポール・エディントン
ペギー・・・ロサリン・ランドー
マリン・・・ラッセル・ウォータース
*---ストーリー---*/> [Story]
イギリスの片田舎、白魔術の徒、ド・リシュリュー公爵と友人のレックスは、リシュリューが親代わりとなっている若い仲間のサイモンがその友人のタニスと共に黒魔術の教団に加入しようとしていることを知り驚愕する。リシュリューは二人を救いだそうと森の中で行われた黒魔団の洗礼の儀式の最中に二人の救出に成功し、同じコミュニティのリチャードとマリー夫婦に助けを求め、彼らの邸に身を隠した。しかし、あくまでもサイモンとタニスを狙う黒魔団の首領モカタは、黒魔術と魑魅魍魎を操り、リシュリュー達に闘いを挑むのであった。
*---テキスト---*/> [Text]
ハマーのオカルト映画「悪魔の花嫁(1968)」は、デニス・ウィートリーの小説の映画化作品。
クリストファー・リーはウィートリーとは旧知の仲で、リーの後押しもあって本作は映画化された。脚本にはリチャード・マシスンがあたっている。
リーの談によると、彼が最も気に入っているハマー・ホラーの一本だという。
悪の首領モカタには、当初ゲルト・フレーベが予定されていた。
ド・リシュリュー公爵率いる5人の白魔術士のコミュニティが、モカタを教祖とした黒魔術のカルト教団と闘う物語だ。宗教がからんでくることだし、日本で馴染みのない文化的誤差のためか、どうも日本では紹介されにくい作品である。
が、人物相関が東映の戦隊物とまるっきり同じなので、そこに気付くとすんなり物語に入れる。少なくとも私は。
原作では登場人物に細かな設定があるのだが、映画ではそこのところをすっ飛ばして、いきなり「大変なことが起きている!」「何、あいつが!?」と始まり、そのまま対決になだれ込んでしまうので、少々わかりづらい。
描かれていることは「悪の組織との最終決戦」で、黒魔術の首領・モカタは、黒い悪魔、骸骨騎士、大蜘蛛、といった"もののけ"を駆使して白魔術団に闘いを挑み、その黒幕である「悪魔」も、実体として登場する。
つまり、たくさんの怪人が登場し、総統もお出ましになり、組織が壊滅に追いやられる、という、戦隊物の最終回だけを、そのままやっているのだ。
いきなり最終回、である。
人物設定は、というと・・・
リシュリュー卿:熱血漢のリーダー。格の高い白魔術の使い手。=アカレンジャー
リチャード:冷静沈着。=アオレンジャー
レックス:力仕事担当=キレンジャー
マリー:紅一点のおばちゃん。リチャードの妻で、娘がいる。この人の呪文は爆弾級である。=モモレンジャー
サイモン:未熟な若者。こいつが黒魔術に手を染めたことが事件の発端となる。=ミドレンジャー。
まあ、この解釈はこじつけといえばこじつけなのだが、あながち間違ってもないと思うし、ここのところに気付けば、この作品も日本で少しばかり評価が高くなるかもしれない。